ベトナム人を採用するなら知っておきたいポイント

厚生労働省による2018年10月末の外国人国籍別の労働者数調査を見ると、ベトナム人労働者の伸び率は非常に高く、前年比31.9%となりました。1位の中国人に次いで、ベトナム人は2位の労働者は316,840人となっています。ベトナム人は労働者としてはどのような特徴を持っているのか、採用し雇用する際に知っておきたい採用のポイントなどをここではまとめてみました。
1. なぜベトナム人労働者は日本に多くきているのか

① ベトナム人は親日感情が高い
ベトナムは総じて親日感情が高めといわれます。電通総研が実施したジャパンブランド調査 2019※によると、「日本に1 年以内に渡航する予定がある」または「日程は決まっていないが、いつか行きたいと思っている」と答えたベトナム人は92.3%と、香港、インドネシア、フィリピンに次いで上位4番目となっています。
② 日本によるODAやベトナム投資
2013年にJICAが発表した「対越ODA再開20周年記念」のパンフレットによると、1992~2011年度に日本は累計で2兆円のODAを行っており、最大の援助国でした。日本はベトナムに対して、世界で2番目に大きな投資国でもあります。ベトナム政府の「外国語教育国家提案機関」ホームページによると、日本は2019年末までにベトナムで4190の案件に投資し、その総額は579億USドルに相当します。
③ 日本文化が好きな若者も多い
日本のアニメやマンガ、テレビドラマが好きという理由で来日するベトナム人の若者も少なくありません。ベトナムでは最近人気のドラマやアニメだけではなく、日本人にとっても懐かしいテレビ番組などがたくさん放送されてきました。
2. ベトナム人材採用のメリット
① 勉強熱心な国民性で教育水準が高い
ベトナム人は教育熱心で、識字率が90%以上と非常に高いことで知られます。日本や中国、韓国に負けず劣らずの受験勉強をするため、ベトナム人材の教育水準はアジアでも高いといえます。また、2016年の新教育カリキュラム導入以降、ベトナムでは小学生にもパソコンや外国語の授業を行っており、若く優秀なIT技術者の輩出国となりつつあるのも注目です。
② 若い人材が多数
ベトナム政府の統計によると、2019年の総人口は9600万で、世界第15位となります。さらに、過去10年間で人口が1000万人増えました。若い人も多いです。人口の構成としては、15~30歳の人口は合計の22.7%を占め、日本(14.0%)と中国(18.6%)に比べると高いです。採用することができれば、日本で不足している若い人材を補うことができるでしょう。
③ 日本人との相性が良い
親日の国であるため、日本に対して好感を持つベトナム人が多数います。株式会社電通が2018年に20ヶ国の地域に対して「ジャパンブランド調査2018」という調査を行いました。それによると、「日本がとても好き・まあ好き」と答えるベトナム人の比率は他の国に比べて最も高いという結果でした。またベトナム政府の調査によると、ベトナム人は73%が無宗教です。そのため、ベトナム人を雇用すると宗教によるタブーが少ないでしょう。
3. ベトナム人を採用する注意点

① 働き方は「朝型勤務」、お昼休みは日本より長め
ベトナムの会社は日本よりも始業時間が早く、朝8時から17時半、または8時半から18時までの勤務となります。昼休みは日本よりも長く、2時間も取れる会社もあります。昼休みの過ごし方はそれぞれですが、ベトナムには昼寝をする習慣があるので仮眠したり、昼休みを利用して子供のお迎えに行く人もいます。
② ベトナムで残業してもらうには「割増賃金」が必要
ベトナム人は家族を大切にする国民性のため、基本的に残業はしません。就業時間が終わったら、独身の人は学校へ行ったりジムなどへ行ったりしますし、結婚している人はできるだけ就業時間内に仕事を終わらせて、家族と一緒に過ごすのがベトナム式のライフスタイルです。ベトナムでは残業は割増賃金となり、平日でも定時勤務の1.5倍、土日であれば2.0倍、祝日であれば3.0倍を支給することが法律によって義務付けられています。それでも「残業で稼ぐ」という感覚はあまりなく、残業が多い業種や企業の離職率は高いといわれます。
③ 英語を話せない場合がある
実は、英語堪能なベトナム人はあまり多くありません。英会話教室イー・エフ・エデュケーション・ファーストによると、ベトナム人と日本人の英語力はあまり変わりません。世界100か国中、日本人の英語力は54位でベトナム人のは53位です。
④ 給料やキャリアアップを重視
ベトナムは親日の国であるものの、日本の制度がすべてベトナム人に適用するわけではありません。働く上で、ベトナム人が大事にしているのは「給与」と「キャリア」。ベトナムの市場調査会社Q&Meの調査によると、日本で働いているベトナム人のうち、74%が転職の経験があります。転職理由として、「給料の低さ」と「仕事内容とキャリアのギャップ」を選んだ人はそれぞれ47%と24%です。





